読書感想文って今思えば

 こんにちは。

 このblogでは本当に面白いと思った本を紹介しようと思う。いわゆる、読書感想文的な感じだ。

 だけど、今回は自己紹介も兼ねて、自分の中で疑問だったことを書こうと思う。

 

 読書感想文ってほとんどの大人が通ってきた道だろうけど、最後まで楽しく書くことができる人っていたのかなって思う。

 自分はいつも、段々と書くことがなくなって、途中からは『思いました。』みたいなのでマスを費やそうと必死だった。『思いました。』だけで原稿用紙6マス分も使えるのは画期的だなぁなんて思ってた。まあ、ただ単に文才がないせいだという気もするけど。

 でも実際、文才がある人間なんてそんないない。それに感想なんて人それぞれ違うのだから、全員が同じ量の感想文を書きましょうなんておかしくないだろうか。

 それに選んだ本が自分に合った本じゃない場合。

 読んでいて自分が本気で面白いと感じた本だったら、たくさん感想は書けるだろう。だけど、そう簡単にそんな本に巡りあうことはない。それに読書感想文に選択しなきゃいけない本ってのは大抵、お堅くて真面目なやつだ。漫画を読書感想文に選ぼうとしてた友人がいたけど、怒られてた。でも今思えばそれっておかしい。

 そんな友人の姿を見て、けっきょく自分は読書感想文に豊臣秀吉の生涯みたいな本を選んだけど、けっこう大変だったのを覚えてる。

 とくべつ、秀吉をリスペクトしてたわけじゃなかったので、そこまで書くことがなかったのだ。となるとやっぱり、マスを埋めるために『思いました。』パターンに入っちゃう。絶対、教師もその読書感想文を読んで面白いなんて思わなかっただろう。まあ、再提出は免れたけど。

 そういえば、読書感想文ランキングみたいなのがあった。クラスの中でどの読書感想文が面白かったかを投票するやつ。

 当然だけど、秀吉感想文は入っていなかった。むしろ入っていたら逆に困る。まあ、ああいうのは結局、読書感想文の内容というよりもクラスの人気者が選ばれていた感じだけど。

 でも2位(それか3位だったかもしれない)の人の読書感想文は本当に上手かったと思う。べつに人気者でも、嫌われ者でもない普通の人だ。その人は特別、国語の成績が良かったわけでもなかった。おそらく、感想を長く書けるくらい自分に合った本に出会えたのだろう。

 そういう本と人とのマッチングがあって初めて、ちゃんとした読書感想文が書けるのではないだろうか。漫画を読書感想文に選ぼうとしていた友人も、もし怒られなければ面白い感想を書いていたかもしれない。彼はその漫画を面白いと思って、読書感想文の本にまでしようとしていたのだから、感想だって熱が入って面白くなっただろう。

 妥協して選んだ本の感想なんて誰も読みたくないし、面白いわけがない。自分の感想を皆に伝えたいと心から思った本を選ばせてもらえていたらなって今更ながら思う。

 ちなみに秀吉の本は全く悪くない。むしろ、分かりやすくて読みやすい、良い本だった。挿絵もあって。ただ、その頃の自分が面白いと思っていたのは萌え絵のライトノベルだった。もし、ライトノベルを読書感想文に選択していれば面白い感想を書けたかもだけど、皆から白い目で見られていたのは間違いない。

 

 結果、このblogでは本当に感想を書きたい本だけを選んで書くことにしようと思いました。